Author Archive

休養

残っていたカレールーを一欠片細かく砕き、オリーブオイルで、冷えた残飯を他には何も加えずに炒めてカレー風味のチャーハンを、やや焦がしてつくると、時間もかからずこれが意外に旨いので、幾度か繰り返した。流石に続けると腹には具合がよろしくないようだったが、野菜を間に挟んで腹に収めて、やはりまた同じことを繰り返した。珈琲もインスタントばかり流し込んでいた。 「写真論」スーザン・ソンタグを寝転んで再び捲り、「 […]

気がつけば、一切の情報搾取を中断して音も消えたような時間の中、膨大な仕事に取り組んで十日過ぎていた。 ひとつに集中できる立場にいないので、これまでも繰り返したことと同様に、重複する異なったシステムを行き来する時間は、心身に堪える。味覚も変わるようだ。 気分を変えて仕事をしようと、近所の喫茶店にラップトップを持ち込んだが、場所柄営業時間が細かく刻まれている店で、途中で放り出される。 草を両手でかき分 […]

ルイス・ハイン(1874-1940)

ー 言葉で話ができるくらいだったら、重いカメラを持って歩く必要はないわけです。 ールイス・ハイン / 写真論 / スーザン・ソンタグ 50GBのデータの吸い取りに夜中まで時間がかかり、十分な睡眠時間がなかったので、ダイヤが乱れ東京まで3時間半もかかった新幹線の中で熟睡していた。降り立った時は、当然乗車賃を返還してもらえると思い込んでいた。改札口は解放されていたが、その意味が無い。だが、思えば学生の […]

彼岸過迄

1912年1月1日から4月29日まで「朝日新聞」に連載した漱石の彼岸過迄を捲りつつ移動を繰り返す。作中「須永の話」の高木に関する部分が、今年の大学入試センター試験の国語の本試験に出題されたらしい。朝日新聞は発行部数は近年読売新聞に抜かれ第二位で公称800万部だが、1912年当時を調べると、 東京朝日新聞 明治37年当時の発行部数が9万。一ヶ月の購読料金37銭一行広告料40銭。 明治40年発行部数が […]

Edward Zwick(1952~)

defiance(2008) Edward Zwick (born October 8, 1952 in Chicago, Illinois) is an American film director and film producer noted for his sprawling war films. He received an A.B from Harvard in 1974. He at […]

時を超える言説

ー 自らを「小説家」に仕立てあげねばならない新人たちは、そのためのさまざまな戦略を考え、何か一つの特権的な根拠をねつ造する。それは「若さ」だったり「体験」だったり「感性」だったりするだろう。その手口は恥ずかしいほど透けてみえる。が、それはべつに”倫理的”に非難されるべきではなく、”技術的”に非難されるべき性質のものだ。 たとえば、新しい「感性」などというものはない、それは新しいテクノロジーにすぎな […]

Peter Weir(1944~)

Witness (1985) The Mosquito Coast (1986) Dead Poets Society (1989) Green Card (1990) Fearless (1993) The Truman Show (1998) Master and Commander: The Far Side of the World (2003) date of birth : Sydne […]

マンガでわかる物理のしくみ

確か一昨年の彼の個展会場で取り組みの話を聞いた新書出版の連絡が小暮クンよりあり、早速アマクリする。お父上との共著というなんとも、人柄の滲み出る体裁となっているようだ。以下彼よりのメル抜粋 ー 難解なイメージがつきまとう物理学・・・ 実はそこには「微少な素粒子から、宇宙の起源に至るまで」という、 ロマンに満ちあふれた世界が展開されています。 本書は相対性理論・宇宙論・量子力学という、現代物理学の世界 […]

季節が

よろしくなり身も心も活動的になるのはいつだろうか。多湿に悩まされるこちらは天気図の低気圧を疎ましく眺め、額の弓眉をさらに大きく弧を描かせ遠くカラッと高い秋の空を想った。 週末にオフィスに籠ってスケジュールと業務を擦り合わせ、やるべきことはやっておこうと椅子に身体を縛り付けていると、小遣いの無心に長女が来て、ターメリックで器具が染まるかなにかで歯の矯正治療前日しかカレーライスは食べられないとぬかしな […]

Correspondence

オーロラの向こう側を読み終えるとTVニュースでは福田総理の辞任が流れた。 数あるコメントの中で、立花隆の「彼は総理の器ではなかった」が端的に顕われを指摘していた。 Åsa Larsson(1966~)の、ともすれば辟易する女性的な五十歩五十一歩の描写は、曲折も多く、「エーデル改革」の費用の効率化を目指した「民営化」で社会の脆弱化が報告されている、医療や老後などの社会福祉が万全だったスウェーデンの現 […]

DPP 3.4.1.1

Canon Digital Photo Professional 3.4.1.1へアップデートで、Raw画像表示の問題はなくなった。 G5が、MarkIII対応バージョンではなかったためRaw表示されなかった。モノクロTifなども諧調を考慮した16bitをDPPから変換したほうがよろしいようだ。BW出力のセレクト(現像)を135枚程するだけで、精魂尽き果てた。 泳ぐ時は泳ぐ。寝る時は眠る。そんなシ […]

Pro 9500

で、ファインアートペーパー・プレミアムマット紙にて出力すると、なるほど微細な繊毛の葉のようなディティールとなる。マット紙では、白黒諧調もよろしいので、さてこれをこのまま直接目玉の前に置くと、幼気な乙女の白肌を放射線に晒すような気分になる。やはり、ガラスの水平面が介入すべきだが、ガラス面に印刷面が触れると、繊毛のような顔料が潰れるおそれがある。輪郭フレームの無い自立型ガラスフレームをあれこれ探すが、 […]