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諾昏野射陽

諾昏野射陽

二週間遅れて出力をはじめる。
雪圧消顕骨草

雪圧消顕骨草

戻った日の朝雪を被ったが一週間留守にした高原の白い重りのような塊は消え圧迫され続け平たく潰れた地べたの下草が巨大な獣の体毛のような流れ方で水を含み始めている。
嵐過枝散朝

嵐過枝散朝

深夜ダイニングテーブルで仕事の合間に旭川から届いた「現代文學体系6 北村透谷 山路愛山 集」を捲る。
時置遺景譚

時置遺景譚

日本語の読みの形はやはり縦書きだと今回のブランチングから縦組にしたこともあって、取り組み始めたApertureでのBook編集のテキストもそのようにと思ったらテキストフォーマットは横しかないので縦組を画像化させて組み入れようとしたけれども再びBook体裁自体が左開きの左手送りだったので縦組頓挫。
足下光反復一

足下光反復一

時間論と場所論で云うたった一回の一度の「此処」という静止地点・静止画像のユニークからはじまることもある。
別界異置景

別界異置景

小学生の頃の同級生のHは魚屋だったので教室でも近寄ると魚臭かったが仲がよかった。
揺枝木鉢蟄風

揺枝木鉢蟄風

鉢の植え替えをした翌日の店さきでどっと一気に並んだ枝木鉢に近づいて座り込んだ。すっかり季節はかわったか。
座陽繋想休

座陽繋想休

湯槽で古井を捲ると脇腹の痛みが消える。
灰水枝重黒

灰水枝重黒

違和感を堪える必要はない。実際の知覚であるはずのない見えることを促すレンズに週末の一日を費やして設計とその機能効果を確認する熱中というか集中は久しぶりのことだ。
祈息災恢復

祈息災恢復

点滴を押しながら立ち上がりあたたたと手術痕に痛みが走る叔父はしかし顔色も良く術後の食事についての栄養士の方の説明を一緒に聴きながらお酒は一ヶ月ほど待ってくださいという注意に残念そうに顔を緩ませウイスキーはいいでしょと冗談を添えた。
白淵底闇音

白淵底闇音

昏くなってから床を拭き始める。
近寄雪中行

近寄雪中行

スノーシュー(樏)があればあそこまで行けるなと膝まで埋まった足をむしろのたのた楽しんで雪原となった樹間を歩く。