湯槽で古井を捲ると脇腹の痛みが消える。
出遅れること二ヶ月でようやく今年の具体的な構想の展開とその詳細に意識が届くようになった。現像と同じで時間をかけて振り返る時間はこの展開へ向ける根拠となるのでできるかぎりああでもないこうでもないとぐずぐずしたいわけだ。時節を年度に分けてただその歩行感をと考えていたまとめから身を離し都度現時点での括りに任せるほうがよろしいとした。
1990からかなり本気ではじめた探索撮影はほぼ12年間35mmから6×6、6×7と愛着を持って継続され2003年には一気にフィルムカメラを処分し手放し懐疑的な気分で半ば諦めつつ当時まだ電化製品にすぎないデジタルコンパクトに移行したが、マミヤ67、コンタックスT2、ニコンFM3Aは残し、併行して2007年まで盛んにフィルム撮影を行っている。好んで使ったポジフィルムはいまみても曇りを拭り払った記憶のごとく鮮明に輝いている。2007年にかなり優秀な性能のデジイチに手を出してデジタルカラーに関わっていくが今当時の画像を振り返ると鮮明ではあるけれども海王星の中のような溶液の大気といったニュアンスの空気感と水中生物の知覚気分で眺められる。控えめな露出のせいもあるが色彩の膨張をこれほど顕著に感じた理由は最近二年ほど環境の変化と同時に取り組みはじめたのエッジの効いたデジタルモノクロームとの相対と思われる。いっそ優秀なカラーデジイチと同価格の高性能の狂気じみたレンズと取り替えてみるかとも考えたが堪えて暫くはこの相対を感じつつ考えてみたいと思うようになった。
年齢の嵩みとともに少ないきっかけで夥しい想像力を呼び込むようになるもので、つまりきっかけとなる対象はなるべく単純でよいということかもしれない。並べて人間の多様なスタンスに照応するわけではないから、固有な傾向として遅々と辿るしかない。
でもしかし、いずれ、LEICA SUMMILUX-M f1.4/35mm ASPH.か。
Kenko 58mm PRO-ND4 / ¥1709
Kenko 46mm PRO-ND4 / ¥1154
mt-EyeCup-MAG34 / match Technical Services