Pedro Costa
ー 前作「溶岩の家」の舞台となったカーポ・ヴェルデやサラザール政権時代に、ポルトガルの植民地であったモザンピークからの移民たちが数多く住むリスボン郊外のスラム街フォンタイーニャス地区を訪ねた監督本人が、ヴァンダ・ドゥアルテをはじめとする実際にこの地区に住む人々に出演を依頼して撮影した。極端に貧しい生活を送る人々の存在感、彼等がつねに壁に寄りかかっている狭い路地の空間への配慮が何よりも強烈であり、前 […]
KIVA
チャリで晴海を探索。気持ちいい。 今度はチャリを置いて、ジッツォ担いで歩かねばと。 KIVA KIVAは、今のところアフリカなどへの支援の色合いが濃いが、これがフラットな世界システムになると、かなり非常に面白い。 ー アフリカなどの開発途上国にいる起業家に対してインターネット経由で無利子の融資が可能なウェブサイト。融資先の起業家はウェブサイトから自分で選択をし、コメントのやり取りなどができるため顔 […]
街を見上げて
歩く時、空間のパーシュペクティブがゆっくり動き、光の反射の角度がモノの表面の質感を変え、あらゆる対象が微妙な位相の間を変異して、安定を揺さぶり、移動することに活性を与える効果がある。なるほどこの作品は、そうした移動する視線を促す構造となっている。空間の中央を占める構造体は、都市のスケールモデルに似ているが、近寄ると細部が、映像やタブロー、キャスティングオブジェなどのミクストメディアであるが、総体的 […]
特殊と固有なる表象の重さの違い
生まれたばかりの赤ん坊を見て、そのあまりに特殊な存在に堪えきれなく人が少なくない。未知の惑星に降り立った足下にある、何かわけのわからないモノを前にして立ち尽くすような感覚と似て、こちらの固有性を経験のテンプレートからそのコト自体へ注ぐことは不可能に思え呆然とし、時には気が振れることもあるという話にも頷くことはできる。少子化が当たり前となりつつある昨今、子供に馴染みの無い大人が増え、そういった感覚を […]
ユニオ・ミスティカ
ー ヨーロッパの神秘主義には、ユニオ・ミスティカといって、神との神秘な合一の観念ないしは体験があります。偶然だとか状況だとか諸現実だとか、そういうものに左右されない、あるいは場所もない、時もない、姿もない、出来事もない、そういう虚無の中で、神と一つになる。しかし神との合一に、人の側のほうに、人格がのこされたらおかしなことになる。もし人格が保たれるとしたら、合一により自分が神になってしまう。それはや […]
Wharf
休日(土)出勤だった仕事帰りのgarioと、勝どきで待ち合わせ、晴海トリトンのいやし家にてワインと料理を食す。互いに最近多忙だったので、深酒はせずにgarioはオフィスでカウチ寝。こちらも深夜には瞼が閉じ、素直に眠り朝早く起きたので、健やかな休日を迎える。gentaに渡すロードレーサーのタイヤに空気を入れたので、garioとチャリ2台で、晴海トリトンへサイクリング。ロードレーサー初体験のgario […]
表層のその深さ
宵の口まで素材状態のあまりよろしくない動画編集に翻弄されつつ飯も喰わずに数時間行っていて、幾度かの電話に継続を中断されたが放り出す切っ掛けにはならなかった。数日前に切れたディスクライトのクリプトン電球が宅配で届き、手元が明るくなってようやく仕事を仕舞う気分になる。昨夜呑み残したワインとバケットを腹にいれながらノスタルジアの場面を憶いだし、ワインで広がった胃にバジルのパスタを満たして、DEILS D […]
旅の支度
ロケハンの旅支度をいかにコンパクトにするかと悩む。最低限の機材を収納しつつ、移動に手間取らないようにひとつにまとめたいのだからむつかしい。着替えなどどうでもよいが、できれば三脚を収納できるパッケージがよい。剛性の高いGITZOのコンパクトタイプの中古を週末に探すことにした。こちらは反射板など使わないので、それ以上は詰め込む必要はないけれど、昨今のデジタル事情は、バッテリーやらACアダプターやらが嵩 […]
static-photo
ushiyamaのここ数年の作品のコンテクストを眺めて生まれた言葉を再び憶い出し、ミラノのtsurutaにメールすると、最近の写真をアップしましたと元気そうなレスが返ってきた。gentaは沖縄のロケハンから戻ったようで、GRのスナップをアップするとのこと。待ち遠しい。 一枚の静的な写真の成立を、「世界との出会い」といったどこにでもある標準的な、カメラに牽引される趣味的立場から、逆説的に普遍世界を構 […]
結局
yazaki,iijima両氏より、あそこには何でもあるよと教えていただいたスーパービバホーム豊洲に夕方出向いたが、サイクル館ではあまりよいものが無いので、ララポートのハンズにて、日曜日に次女が色を決めていたLOUIS GARNEAU RGSーTR2(白)に、鍵と買い物カゴと夜間ライトを取り付けて送付を注文。4/23には届くとのこと。次女は大喜び。事故と盗難を注意する。 magarioが通勤に買う […]
ひねもす脱思考
Giorgio Faletti(1950~)の語り口なのだろうか、翻訳者の未熟のせいだろうか、印刷の字体と行間のレイアウトのせいか。こちらの意欲の問題もあるが、こうして外へ原因と責任を押し付けると楽だ。いずれにしても冒頭からこちらを預ける安心が生まれず素直に読み下すのが簡単でなかったこともあり、”I Kill” をなかなか読み進めることができていない。劇画的な描写のせいにし […]
車
朝まで映像編集を行い、6時にはベッドに潜り込んで眠ったが8時には起こされ、9時前には玄関を出た。 ディラッドスクリーン仕様のガラス板と、特注した支える机フレームなどをミュージアムに残したままであったので、翌日の完全撤去の前に片付けるべきと、戸隠の叔父から借りた軽トラで小布施に向かう。 今回は雑用の他に編集や持ち込み業務もあり、撮影などしている時間はないだろうからノートPCとG9のみの簡単な手荷物で […]