day
白音無

白音無

風呂の中で背を伸ばし捲っていた本を置いて窓を開け冷たいが気持ちのよい風と湯気を遊ばせ樹々の隙間で唸る風の音に耳をすました。
文友脈

文友脈

ユウジが上から気象を操ったか。下りの標高600m地点での気温表示が15℃となっていたのでそんな風に考えた。
夥麗香

夥麗香

早朝斜めになっていた娘の布団をかけ直してから珈琲の湯気を吸い込んで窓際に立ち、春の雪ではなくてまだ冬だなと呟くでもなくおもった。従兄弟の結婚式が行われる日だがこの雪も憶い出深い出来事になるだろう。
娘構話

娘構話

ハルボウとロックのリフ構築とその検証の話を夜中長くして翌日車の中で音の聴こえ方が変わったと娘はつぶやいたので微笑む。
朧溜陽

朧溜陽

嘔吐を続けて腹を一日乗っ取られた。

整倫息

伯母の診察を担当医師より混雑する平日の夕方から週末の早朝に変えてもらったが生憎の雪降りで診察後の処方箋の調合も病院に隣接している薬局が混み合っており結局昼前まで3時間弱もあちこちで待たされた伯母は少々疲れたらしい。申し訳ないことをしたと反省する。次回の処方箋はヘルパーの方に後日近所の薬局でおこなってもらうようにふたりで話し合って決める。肺の細胞破壊を抑える為の抗生物質は効いているようだが呼吸自体が […]

汚濁紫

突風と気温で溶け出し真っ白なものが汚れはじめ樹々は黒々とした旺盛を赤紫に剥き出してこれが目にいい。
放証視

放証視

日々は川の流れのようにながれ去っていってしまうが今日的な道具で岸辺に寄せることができる。
煽戻道

煽戻道

雨の早朝ソファカバーを洗って干し車で役場に下りそのまま実家へ行って母親と二週間ぶりに一緒に昼飯を喰ってから足りない書類を受け取りにホワイトリンクまで助手席に母親を乗せて車を走らせ用事が終わるとニトリへ連れていってと云われたのでこちらも探したいものがあったので了解し季節柄入学移転の為にだろうか足を運んでいる二人連れの客が指差す売り場をゆっくり歩いた。
閑収乱帙思疑義

閑収乱帙思疑義

雪擁山堂樹影深 憺鈴不動夜沈沈 閑収乱帙思疑義 一穂青灯万古心 冬夜読書 菅茶山 (1748~1827)
霧千夜

霧千夜

欧州へ旅立った長女が自分のデジカメが壊れたので勝手に次女のものを持っていってしまった。三日後には修学旅行でマレーシアに行く次女が泣くので仕方なくGEの格安デジカメを注文。娘たちの旅に幸あれ。
百四十

百四十

短歌俳句などを含む詩に関する吉本隆明の概説的な二冊を湯槽で捲り終えこの国の単音の集積で繋がる言語を調べに乗せる楽曲も大方その音符にひとつひとつ当てはめているのでその他の音節言語のような圧縮がないなと思いつつ最近はじめたtwitterの所謂呟きの140文字という制限が英文だと実に短い描写となるけれども日本語だとかなり冒険もできると判り仕事の合間浮かぶ言葉を併置するパズルの感覚できっちり文字数を埋める […]