memory
境郭反復

境郭反復

 十五年前の境界(輪郭)を巡るプランスケッチを振り返り、現在と照らし合わせるということを行う。「明快なブレ」のようなものごとの輪郭をズラした形象として繰り返されたものだが、今みれば2Dと3Dの狭間に居る居心地の悪さのようなものを感じる。だが当時も今もこうした考察は現実空間に投影する計画ではない。つまり「スケッチ」として記憶する為にあったように行われ現在もそう在る。  現実空間のアナログ展開として、 […]
時横断

時横断

 90年代初頭から半ばまで世界の公共彫刻の資料を図書館で漁り調べながら、911で World Trade Center Plazaの作品は消滅した(と思う)が、James Rosati (1911~1988)のモニュメンタルな野外設置彫刻作品に傾倒し、緻密な「崩れ」の設計を、自身の学びに大いに取り入れた。Richard Serra (1939~)やFrank Stella (1936~)には、80 […]
放証視

放証視

日々は川の流れのようにながれ去っていってしまうが今日的な道具で岸辺に寄せることができる。
百齢景

百齢景

1914年生まれだから今年で97歳になられる織田広喜氏のアトリエに撮影の仕事で伺い、百年の形というものは、都市下ではなかなかお目にかからなくなったが、ひとつの人間にこうして明快に現れると今更に驚きつつ、仕事ではあったが、その億を超える形のひとつをじっくりと眺めさせていただいた。 画業制作を続けているというアトリエの凄まじさと対照的に、ご本人は訪れた人間を気遣う繊細を表情に隠さず、けれども時々、いか […]

記憶か

記憶か