修復倫
DLPFCの制御が破綻すると扁桃体が暴走するという壊れを電磁波や電極の埋め込みで血流の低下した前頭葉を活性させる治療というよりも工事のような処方で機能修復する録画番組を眺め、先天的とか気質とかいう所謂本来的なココロの問題ではないという見地の検証とその行方に関する展開は、今頃になってようやくという感触が拭えない。而もこの国ではまだこの手法が行われていない。(神奈川の芹香病院では行われている)
旅視時
「平原の町」の朴訥(なんという会話の健やかさよ)を最近の乱読から救われたように辿って深い眠りに就いた後、眉間を広げられたような爽快な体感で視力が戻りその瑞々しさをソル・ルイットのシルクに投げるとゴム毬のようなレスポンスで色彩と形態が遺跡に立つ好奇心(あるいは未知に対峙した無邪気)を与えてくれる。補色バルール併置がある達成の自由を示すのだから。
羽雪鉛
チィチィとアラーム音が聴こえると自治体の雪かき車の仕事だと判る。このあたりの道を総動員で何台もがこの季節にはなくてはならない仕事をしてくれていることが雪の降り始めは頼もしく思えたが、こうも積雪が嵩むと脇にかき出される除雪の小山がガレージの前にその度に盛り上がるので、アラームの後の早朝はその分余計な雪かきをすることになり、肉体労働を促す警報となった。
深雪軀
只管降り続くので午前中2時間ほど雪かきをする。ガレージの入り口は昨日オサメに手伝ってもらったのでそれほど苦はなかったが、道路からみると両脇に2メートルほどの山ができて屋根から滑り落ちたものが加わってかまくらの中に家があるようだ。
父逝日
早朝父親の意識が無いという妹の電話で車を走らせ実家の母親を同乗させて慌てて病院へ行くと、呼吸器をつけたほうがいいと医師より指摘され即座にそれに同意し、顔色の変わった反応の無い父親の胸の自立呼吸だけをみてまだ大丈夫とひとりで混乱を戒めた。家族を呼んだほうがよいという加えられた指示に従って娘らに連絡し、次女の高校にその旨を伝えとにかく新幹線に乗れと伝えた時は、まだ漫然と経過する快復期の途上の気持ちがあ […]
素疑腎
日曜日の夜に38度まで熱を出し翌日には収まったが食事に手が出ず血液検査をすると入院時よりもヘモグロビンと白血球値が下がっており、貧血状態で顔色が一変して赤みが消え呼吸も喘ぐようになった。担当医師より説明を受けたが、他の数値から栄養のバランスを崩しているとだけ示され、根源的な理由が何か息子は戻ってからいろいろと調べて腎臓にたどりついたが、あくまで素人探索にすぎないし、なぜそうなのかという理由までは探 […]