位相差
訪れた場所の画像を整理して休日を過ごし、フィジカルな残滓(肉の痺れ)と画像から見出される別のものを残されたイメージから眺めとるという、異なった位相を重ね合わせる差異の場所に居る感覚を味わう。 00door / 00door2 移動と撮影と同時に持ち込んでいたMR-1での採録を元に、新しい音響を時間をかけて行うことにする。 旅のあれこれは別記するとして、この移動の間考えていたことはやはり遺すべき「イ […]
空白に落ちた男
吹奏楽の部活をお休みさせた次女と一緒に、森下で下車しベニサン・ピットで行われる「空白に落ちた男」を観に行く。ちと早かったので、近くの中華料理店で相撲を見ながら腹ごしらえ。 開場時からスモークがたかれたステージは、開演と同時に霧が晴れるようになり、壁や天井が床となって取り付けられた家具がセットされている。 首藤康之が1人机に座っているシーンからはじまった。 作・演出の小野寺修二氏、藤田桃子女史とは、 […]
挨拶される
WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN (2004)独 / Hendrik Handloegten(1968~), Annette Hess(1967~), Alexander Pfeuffer / original :Der Selbstmörderclub:Arno Meyer Zu Küingdorf 1927年に実際に起きた、ギムナジウムの最上級生である少年と、少女 […]
新年会x2
医療法人北島眼科クリニック院長の秀ちゃんが、天使の誘惑を持参してくれて新年会。ほぼふたりで一本空ける。まるでブランディーだねと飲み過ぎる。妙に眼が覚めて、深夜からparadise nowを観て、朝迄読書。翌日ソルマックを流し込んで、久しぶりのまるでLOSTのハーリーのような不運続きの竹ノ内、湘南から車を走らせた曲尾、引越し準備で慌ただしい玄太、睡眠の周期がこちらと似てきた池田、素晴らしいプレゼン用 […]
雪の日
早朝5時のまだ暗い時間に目覚めて、部屋を暖め珈琲を飲み本を捲っていた時は雨だった。 9時を過ぎた頃外を眺めると雪に変わっており、八王子から車で来る筈の藤井君は大丈夫だろうかと少々心配になる。戸隠の叔父が立寄り、上は雪がこんなに積もっているよと、20センチほどの嵩を手でつくった。11時30分にミュージアムで会う約束だったので、こちらはスタットレスに履き替えた父親の冬仕様の車を借りて、小布施まで走らせ […]
断片の織りなす風のような
拾い上げた破片をあれこれ並べて眺めると、縁の形が似ているので近寄せた。ぴったりと合うわけではなかった。若干の隙間があるが最初のままでは生まれないニュアンスが生じる。隙間にも興味がいった。破片をまとめてひとつのビジョンという短絡を避けるように、「・・・のようなもの」を並べる恣意の外で、窓からの陽射しとかスタンドの光とか煙草の煙とかが、破片の不足を説明するような気配となったりもした。縁の形に意味という […]
X’masケーキなど
オーガニックサイバーストアでX’masケーキを注文。 試験の終わった次女に以前から約束していたThe World of GOLDEN EGGS “SEASON 2” DVD-BOX Limited Edition を注文。 長女のiBookのiTunesをバージョンアップさせて、iPod touchを同期。ケースがないと壊れそうで怖いとごねるので、秋葉にて探しな […]
新開地
坂の上には2系統のバス停があるけれども、ゴミを山積みにしたトラックが行き交って埃が舞うのが辛い。妻がまだ壮健な酒で陽気になった近親の祝い客に、土地の説明しながら長い板張りの廊下を先導した。 L路の廊下は平屋にしては奥行きがあり、突き当たりの部屋には並べる家具がなかった。 運び込まれた荷も解かずに家族でそんな床に直に座り込み、客の残り物を夕飯にしながら、妻が絆創膏を巻いた細い指で、小さな使い古した旅 […]
UBOAT
月島郵便局の近くにある、ラーメンけん軒 にて醤油ラーメン+餃子。隣の男が頼んだ「さけかすらーめん」が気になる。真っすぐな味。夜は飲み屋に変身のボトルキープが上に並ぶ。 UBOATにて打ち合わせ。 矢崎氏よりこれを読みなさいと、漫画「総員玉砕せよ」/ 水木しげるを渡される。 トイレに置いて捲りはじめたが、漫画を捲るのは随分久しぶりなので、暫し読み取り方に混乱し、文字と絵をトータルに知覚統合できない。 […]
補給
ー世界中の海に鉄の粒子をまくこと。こうすれば植物プランクトンの生育に最適な環境がつくられる。ー 「エコロジストがタブー視する”究極の温暖化対策”とは?」 クーリエ・ジャポン12より抜粋 レッド・マーズ(上・下)、グリーン・マーズ(上・下)/キム・スタンリー・ロビンスン(Kim Stanley Robinson)(1952~) ー内容(「BOOK」データベースより) 火星表面には数多の巨大テント型居 […]
夢
12~18歳の頃の親しかったが、以降数十年会っていない友人の妻が亡霊となって窓の外に現れ、指先で濡れたガラスに指紋を残した。外の土を掘り返すと、砕いた白骨を丁寧に積み木のように細かく並べた木箱があり、気づくと年齢の重ねていない友人が後ろに立ち尽くしている。 山小屋で、キノコばかり喰っていると話す初老の美術家と、キノコを肴に酒を呑んでいた時に、物音に振り返っていた。 清明な静かな表情の友人の、月明か […]