12~18歳の頃の親しかったが、以降数十年会っていない友人の妻が亡霊となって窓の外に現れ、指先で濡れたガラスに指紋を残した。外の土を掘り返すと、砕いた白骨を丁寧に積み木のように細かく並べた木箱があり、気づくと年齢の重ねていない友人が後ろに立ち尽くしている。
山小屋で、キノコばかり喰っていると話す初老の美術家と、キノコを肴に酒を呑んでいた時に、物音に振り返っていた。
清明な静かな表情の友人の、月明かりに照らされた顔を見上げて、
「奇麗に並べたね」
と声をかけていた。
地下鉄の中、Yiyun Liの短編を読みながら、心臓と肺の隙間の奥深くに膨れてくる赤い玉のようなものがあり、知らぬうちに呼吸を止めていたようで、何度か慌てて深呼吸を繰り返し、下車駅を一駅通り過ぎた。
早朝のKCで、珈琲を飲みながら続きを捲り、宦官の物語「不滅」を終えて顎をあげると、正面の女性と目が合い、暫くその視線を、無防備に受け止めていた。相手は困惑の表情を示さずに、短編に現れた女性達の精神の微笑みを口元に浮かべるのだった。
中国からの留学生の一人に、Yiyun Liを知っているかと尋ねると、知らないと答えた。彼はいつも若干遅刻するけれども、テキストを朗読する際に、漢字の読み方を確かめると以降間違えない。日本語学習を丁寧に真剣に行っていることが伺えるので、彼女の翻訳を日本語で読んで、日本語の勉強をしなさいと提言してから、英語で書き下ろしたYiyun Liの短編が、言語を経巡って母国語として彼の中へどのように落ち着くのだろうかと、妙な回路ではあるが、然し現代的なグローバリズムの恩恵のようなものを感じていた。
ikedaにSNSモジュールを試験的に設置して貰う。sign-g.jpgSPINOZAURUSとして試行。mixiと同じだがメッセより仕事に差し障り無く使える。


sign-g.jpgsound+light / Leo Satoonpu.jpg
↑ilkedaに教えてもらう。iTunesにてFabric-EP 5曲ダウンロード。老成していてよろしい。リリースの量が凄いね。スタイル(手法)が、ようやく出たかって感じでこれもよろしい。多少雑駁な感じもある。変にスタイリッシュに洗練させずに、追求型で深化してほしいのう。