百詩千線
ー 「燃えるモーツァルトの手」という一行は、いきなりはじまってしまった音楽のつよさをもっている。「燃えるモーツァルトの手」とはなんのことだろうか。と思う間もなく、それを「みるな」という声が発せられる。しかし、この禁止がつよいものであるとき、詩を読む側はかえって、「燃えるモーツァルトの手」というありえないようなイメージがいやおうなく見えてくる。また、この一行の中の三つのM音が作品のリズムと旋律をつく […]
時捧置未
branch hutch MBMへの木炭の定着のレヴェルをあれこれ試すと、やはり粒子の状態という見極めがつく。口実(プレテクスト)的過程の併置論は、だから詰まるところ、超近視眼的な状態を示すことになる。
世導促作
気象と標高などの環境で形成される樹木の奔放すぎる所謂自然の形態と意味に、人間が調子に乗っても付け入る隙がないので、せいぜい出来る事は限られている。恣意が勝る形態で自然を陵辱することは勿論恥ずかしい。適度に崩れた端材(世界素材)に導かれ促されるという崩れた作業そのもので在るために、工夫をこれいらないあれいらないと削除しつつ、40枚の木炭紙と追加木炭が届く迄制作作業継続。 (やはりコメリの整形してい […]
絵画的癖考
構想をいきなり計画した土台で展開する意気地がないので、ストックされていたMBM木炭紙の手頃さに飛びつき手法も木炭をそのまま握って試論的に作業を行うと、やはり青年期から中年まで骨に染み込ませた描きの絵画性という癖のようなものが自然と滲んでくるので弱り果てる。だがまあ、それがこちらの人生であるので忌み嫌うこともないと平面にとりかかかったので、判別の成熟を与える年齢の眼のようなものを頼りに、意思決定す […]
併置論平面
現時点矛盾 >> 昼すぎにうとうとしてカラダが冷えたので風呂に入っていると納が母上のこしらえたばかりの美味しいパンを持ってきてくれたので珈琲を入れていただき、大相撲の話などする。夕方には制作をするので食べきれなかったチョコの残りを渡して帰ってもらい、グリーンピースを入れた飯を炊く。ようやく作業過程の展けた平面にとりかかる。はじめてみると水分の乾燥を待たねば次に展開できない愚鈍すぎる遅々とした作業 […]
天象魂振り
”澄んだ天象が距離を捨て去り此処と彼処が入れ替わった季節も春の風の魂振りで正気をもどしたようだった” ”ちふみ”の組み立ての横に、”魂振り”の組み立てをはじめる。障子紙でこしらえた凧つくりをふいに憶いだす。あれは父親が教えてくれたのだろうか?新聞紙の尾を伸ばせと言われたことだけは憶えている。 暴虐から礼節の次 >> それはともかく、>> ”カシオペアを探しながら契約の抽象がふたご座と同形であったと […]
雁皮合点
作業が直情的になっていると抑制の距離をもって離れ、刃を外して鉋を調整し、そのままの心地で組み立てて樹皮を削ると、雁皮を使えば良いとふいに理解が降りた。まだ瑞々しさのある湿った樹木の肌合いのようなものがこちらに浸透し促したようだ。繊細な紙質である雁皮紙は銅版画の描写の幅を広げる効果があるので同時擦り込みで使ったことがあるが、おそらく木肌自体へもその繊細が元に戻る傾向をしてよろしい効果が期待できる。 […]