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光ノ思想

光ノ思想

 以前レンズは人間が考案したのだから人間的になるだろう。否なるだろうかといらぬ考えを迷わせたことが幾度かある。レンズは反人間的に光を屈折させて像を結ぶから、その結果は外世界の有り様に含まれるものにすぎないからだ。スピノザがレンズを研いた時彼も同じようなことを考えたにちがいない。人間の視覚や記憶がレンズ的であると考えたのは、残像を得た結果であって、それまで人間的な視覚と記憶はレンズに縛られたものでは […]
湿時乾考置

湿時乾考置

贈り物を頂くことに慣れるというのはないだろうし個人的には奇妙な感触があるが、とにかくあまり頻繁に身に訪れる出来事ではないので、その唐突に躊躇と歓びが混ざったまま放心に結ばれるような状態が据え置きになる。 土産というものは勿論有り難い。けれどもまっすぐに自分に向かったベクトルで胸の前に差し出されると、言葉を失う。 ほんとうにありがとう。としか云えない。
水指行方

水指行方

昨年修復したテラスは一冬の圧雪を乗り越えたが板が二枚反り返っているのがみえる。樹々の枝の先端に生命の力が色彩で示され、それに促されるようにこちらのカラダの軸から胎動するなにものかがある。みえることみることがこうした季節の移り変わりの時節に翻るような効果を齎し外の世界を眺めているその実感をともなって自己に率直に向くことを悦ばしく感じながら、せいぜいこの「率直」だけが頼りの足取りを誇ろうかなと。
念軀塑造

念軀塑造

軀力統季風

軀力統季風

即観流乗方

即観流乗方

融雪の気温がどこか緊縛感の残っていた身体をも解すようで、太陽は顔を出していなかったが朝から洗濯ばかり重ねる。
白茎夢

白茎夢

無音は考え込めば緊張を弛緩すれば安らぎがある。振り返れば無音環境はここ数年に限ったことだ。
惜時暮光

惜時暮光

変哲のない日常として時の経過がこのところというか年々早く感じる。
呈出放下視

呈出放下視

雪の道に空から落ちた天使の亡骸をみつける。
距離而可視動

距離而可視動

気象に無意識に預けた軀は澄み切っていくけれども同時にある意味で凍り付くと知る。
位相移動静光

位相移動静光

「光の中へ」Into The Light 展開構造開発を開始す。あらゆる可能性を含ませることにする。
明光軀熱

明光軀熱

明るい光の中で。というはじまり。