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形態離脱置

形態離脱置

 音節(聴覚)の浸透的経験値(知)から生じていった西欧的文節とは異なった、形態(ゲシュタルト:gestalt)からの文法構築(おそらく記憶化、記録の必要がまずあった)、つまりこの国の、即効的なイメージの輸入に対して東へ流れ果てたモンスーンの音節を*ヒューモアの屑を払わず嵌め込んでいって言語史の軸を織り成し、それが巡りアンチロジックのプログレスの気性として現在に到った(そして今後も変わらない)血脈と […]
残痕間引

残痕間引

 ある種の抑圧、制限の元での反復は貧相な安定を齎す。その境遇を至福と感じる小さな時間が転がるものだ。だがいつまでも継続させることはできないと気づけば、その途端に悪しき循環、血の巡りの不具合のあれこれに眉をひそめる。  丁度一年程前の取り組みを制限の中で広げたことで、あの時には思いもしなかったことが降ってきたけれども、半年前に引き受けた愚鈍の継続の、惚けた放下を一ヶ月後にはボリューム造作する必要があ […]
余白利試

余白利試

 ロールキャンバスの端切れからどの程度が利用できるか木枠を充てるとS4程度が組み立てることができるとわかった。寸法を測りつつ組み立てたみっつの画布に、なかなか踏ん切れないIM正方の白い画面を前にして、木炭を持つとそれだけで展開は広がる。感応に任せる性分ではないので、せいぜい、最近は、近代以降を払って中世から拾った悉(フェルメールを除き、ラファエロ、ミケランジェロ、ダ・ヴィンチなどが下手糞、癖っぽく […]
空構季紘

空構季紘

 モリヤ企画Nagano Art File「10×10」の為に、今年初頭のSelf Standing Sentences以降継続していたナガノオルタナティブ展開予定「反矩形」を圧縮させた「空構」を、20ばかり仕上げて、夏の平面を引き受ける準備をするが、「ミケランジェロの井戸」の展示が終わり次第、長々と加筆することにしているので、併行することになる。
水景三層

水景三層

 流床櫃 riverbed ark / oil painting   ミケランジェロの井戸 michelangelo well / oil painting 来月からは砥粉まみれの時間が待っているので、今月中にどうにかしなければと期限を決めたが、物事はなかなか計画通りにはすすまないものだ。大中小みっつの水景平面に手こずりながら夏を過ごしたが、あれこれ明快になった。今朝早く「流床櫃」と同じ大きさを準 […]
徴砥粉

徴砥粉

 最低限に研くよう戒めていたのは、さまざまな意味で「研磨」という磁力にモノもこちらも囚われないためだったが、この戒めを再検討してみると、磨き自体を括弧で括るような仕方もあって然るべきだと。
動観似相

動観似相

 調合で得られない色彩を注文して筆を置き接続工作へ戻り積木の仕草を行うと、平面の皮膜併置から促されていた弁えによく似た誂えの仕方のようなものが浮かび、ふと立ち上がって置いてきた平面画面を眺めると、なるほど同じことかと賦に落とす。画面の大きさも1Mx1Mがおそらく今後反復可能な自身のサイズとして熟れればありがたい。どれほどのミニマム化が可能か転がした幾つかの工作をこれまでに加えれば17の断片が出来上 […]
識層

識層

 20年以上馴染みのある材の炭化ケイ素を投入し、ともすれば季節が変わる事も忘れるかの無闇な混濁に戯れる行為性を戒めることにしたのは、系をタイトに伸ばすため。ただこれで、遊戯性の無頓着、多様な選択肢への迷いがなくなり、どうすればよいのかがすっきりみえてくる。横に「ミケランジェロの井戸」という言葉を置く。  色顔料の色調の整えには手を焼くが、物質的なシリコンカーバイドの変更不能な併置によって、イリュー […]
四十六米突

四十六米突

 46米に対応するには最低でも23必要だと早々にはじめた組立を12で息切れがおきる。同時に取り組んでいた皮膜の扱いをオイル実作へ移行する手がかりを得て、闇雲八割で開始する。
遠星寄右

遠星寄右

 「アコースティック スペース」とでも名づけるか。ようやく皮膜と構造の距離のいかがわしさが失せるかなと。
水路系 / Waterway

水路系 / Waterway

 「環境における水路」は動的な「流れ」を示唆し、次元変異の装置とも考えられた。「池」を通過する意味で、囲いの決壊した溜りが必要と思われ、透明な反射皮膜も加えてよいかどうかを決めていく。
時置差空

時置差空

 三割ほど片付けた書斎を軈て150%あるいはそれ以上に整理する意気地が湧きかけたが、行方を辿ってあのスペースを空にするか仕舞う箱のようなものが必要であると判り、加えて重なり置いた書籍類の新たな書棚も作るかと図面を引く。時間とともに加えられる「モノら」を気侭に放り出し続けることは堕落に近いぞと戒めるけれども、つまり生活の併置という仕方は簡単なことではない。十五年も前に身の回りを粗方片付けた際には、ア […]