dedicated to francis ponge / ー ほら前に出れば広がるだろう / shelf ー / materials:muehlenbeckia axillaris,soil,collected soil,iron (producted by Higuchikogyo),plywood,wood /shelf installation for Hanagura TOPOS 02

間違えた寸法を直して切断してもらい、窓のインスタレーション設置に関しては全てモリヤ君に任せた。
17日のイベントの為、先行単独セッティングを行い、デリケートな調整は時間的に無理だったが、基本的な骨格は置くことができた。
オサメとモリヤ君に感謝。

花蔵という酒蔵の2Fは、多目的なスペースとして片付けられている1Fと違って、平時暦年の営みの記録物が「蔵」とその場所が示すとおり遺され陳列されており、全くのがらんどうではないので、トポスプロジェクトの設定意味から構造的にはそういった事事を排除することは勿論意味がなかったので、暗がりに日差しを差し込ませる小さな三つの窓に「棚」というアプローチからはじめた構造体を各寸法に合わせて設計し、「外と内」「過去と今」「場の意味」などを呼び込みながら、視覚から探求への知覚を活性させる仕組みとしてのインスタレーションとした。当初、秋に予定していた二ノ宮女史との軽井沢での企画展をPlanticというタイトルで構想し、彫刻家の作品を受け止める空間を形成するために、彼女の作品を含みのせることも可能であるという「棚」を考えはじめていた経緯があり、この「棚」を巡る思考が個人的には時間的に耐久力のある仕組みであったので、自立するオブジェとしても夜ごと姿を変えて想像力を刺激している。同様な手法で、窓の他に、床、壁、机などへの構造物をいくつもプランスケッチしたけれども、こちらの懐事情もあり今回は諦めたが、例えば継続する探求の展開として、スパンを挟み拡張出現させるということもできないことはない。
この Minimal Shelf は、15年ほど過去に、Frank Stella (1936~) へのオマージュとして構想し、試作を段ボールや合板で制作した Stellan というプラクティスが下敷きにもなっていると気づいた。

インスタレーションという展示の空間の健やかさは、入場無料で趣味的に行うべきでないとし、今回から鑑賞見学芳名の横に寄付・カンパの箱を設置することにし、少しでも投入の回収を観客にお願いすることにした。