イケダがその時は既に東京に居たシミズが遊びに来た際に会ったことがあると云っていたので、それでも15年ほどになるか。シミズと彼の嫁と子がオサメのアンデルセンに宿泊したので、居酒屋きらびにてヤマモト、アオキ(イケダワイフ)らと合流し、最近の疲れを吹っ飛ばすほど呑み上げる。フランス語であなたという意味の名前の4歳の息子はたしか蒼鷲といっていたか。青鷲か。小型シミズはやんちゃでなにより。声が実に可愛らしい。ダンススタジオで教えているという奥さんとはパリで知り合ったという話しに皆でおぉと声を出す。
随分時間が過ぎているが、会ってしまえば、あの頃がつい二三日前のような気軽さとなって、何も変わっていない人間が時間を横に押しよけて現れるのだろう、こちらも調子に乗って酒を呑みすぎた。

翌朝久しぶりに二日酔いとなり、残り酒の匂いに気をつけて口数少なく戒め、飯綱物件の最終契約(残金支払い)を行い無事鍵を受け取る。ここまであれこれ手間と面倒が重なったが、両親を連れて早速車を走らせドアを開ければ、苦など泡となってトイレで流れ去った。先住者の方がカーテンや照明器具など気遣いを置き土産にしてくれており、からっぽとなってこちらの転入を待つ家は、こんなにも広かったかしらと母親が口にするほど開かれた印象があり、明日から検査がはじまるが今日は誕生日の父親も窓やシステムを点検しながら、なるほど良い買い物をしたなと喜んだ。
翌日に回線工事があるので、運べるものから運んでしまおうと、夕食の後にも車を走らせ書籍関係4つほどと機器など運び込む。夜の森中の家の前でしばらく立ち尽くし耳を澄ませる。

午前早く、来年のGW、gallery82での父親の個展を仮予約する。

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