然程多くない自身が書き散らかしたものから4950を選び、最近の作品を56頁にまとめた画像ブックに添えるものとして編集。全て過去の散文であり書き下ろしたものはない。秋の個展時にはあわせて発刊。一瞥すると私の作品は多岐多様である印象から複雑怪奇に眺められるという傾向にたいして、ひとつの個体系譜としてやや離れて眺めることができるよう配慮したつもりだが、スマートなスタイリッシュなものとは言えない。
 梅雨前に選別した散文は、これまでの自身の全てから選び出したわけでなく、ここ十年に限った枠から、散漫にコピペしただけであったが、一部抜粋としたり、加筆したものもある。当初半分ほどは、視覚藝術作品に関する記述にしようかと思ったが、今回はそれを見送り、後にそうしたまとめをしてみてもよいと考えた。
 作品カタログ画像ブックに添えられている、謂わばライナーノーツ的な解説書ではなく、作品生成の隙間の生を示している。