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亡くなった伯父には、長野に居た頃は娘も世話になっており、本人がお線香をあげたいというので、丁度お彼岸の祖母の墓参りもできるからと、定期演奏会を控えて部活練習で忙しい次女は残したまま、長女と新幹線に乗り二人で駅弁をぺろりと平らげた。長女は旅のお供に 9999 / D.beniofを持参。お土産は銀座たまやの胡麻タマゴと売り切れ状態の店で入荷を待って購入した醤油黒豆大福。書道の指導の帰りの父親が車で長野駅に回って出迎えてくれた。長野滞在中は連日アクアウイングに行く計画だったので、水着を買いたいという長女を連れXEBIOに行き、競泳タイプとゴーグル帽子を選ばせる。帰り道に伯父宅に寄り、お線香をあげる。長女は久しぶりだったので伯母は喜んでくれた。夜になって、妹家族が実家に訪れ、従姉妹らと賑やかに長女の合格祝いをしてもらう。こちらは義弟の秀ちゃんと40度の焼酎献上を深夜迄呑みあげ、更にもう一本麦焼酎を空ける。
翌日深酒の残る身体で、午前9時過ぎにアクアウイングのプールに入る。祝日なので泳ぐ人間が多い。飛び込みやシンクロの練習をする子どもたちも居て、活気に溢れていた。ジャグジーに寝そべり残った酒を絞り出し、11時すぎに戻り、春分の日の彼岸の中日だったので、両親を乗せて戸隠の母親の実家へ墓参りへ出かける。叔父叔母夫婦は笑顔で迎えてくれた。ふきのとうやたらの芽などの季節の香りの料理をいただく。近くに住む一番下の叔父夫婦宅へ寄り、今日がエル(イヌ)の命日というので、エル二世のやんちゃな出迎えの中、長女は庭の墓に花を添えた。小雨降る帰り道は、霧がたちこめ実に美しい。夕方に長野の自宅へ戻り、長女がDVDをレンタルしたいというので平安堂へ。長女は原作を読んだので是非観たいと「ハンニバル ライジング」を選び、こちらはThe Invasion(2007) / Oliver Hirschbiegel(1957~), The Bourne Ultimatum(2007) / Paul Greengrass(1955~), と、「死は見る者の目に宿る」Eye of The Beholder / David Ellis(1967~)文庫を、タイトルが気に入って購入。流石に草臥れて戻るなり眠ってしまう。


The Invasionは、キャスティングが豪華で、特にNicole Mary Kidmanの危機感のある演技さえ観れれば物語などどうでもいいという感じの、どうしようもない脚本と演出。これはどうだと、The Brave one(2007) / Neil Jordan(1950~)を観るが、ラストのこれもどうしようもないオチに笑ってしまい、こういう脚本を映画化するスタッフのセンスの無さ、古くささに呆れた。なるほどこのふたりの監督の作品のアーカイブを眺めると中途半端な商業的娯楽に染まっている。
恋人を殺された女性が復讐をするというテンプレートを、現代においてあえて繰り返すなら、もっと切り詰めた思想をみせていただきたい。銃を撃つ、人を殺すという事の本質的な人間の問題に、制作する側が苦悩して歩みよらない限り、殺戮を擁護する表現に傾く時代となったように感じるのは私だけか?
と、やや不安を感じながらDavid Ellisを捲る。

今回も切断と感覚の回復の為に、Last days(2005) / Gus Van Sant 。長女にくるりのライブアルバム(Philharmonic or die 2008)、EXPOSED(2007)が置いてなかったので、評判の良い ON(2006) / Boom Boom Satellites、ワールド ワールド ワールド(2008) / ASIAN KUNG-FU GENERATION を本人の希望で平安堂で購入。iPodに入れる。