従兄弟の明彦の結婚式披露宴が無事終わり遠方より集った方々と酒を交わす。

ハルボウとチーちゃんで皆が戻るまで叔父のエルの面倒をみてもらって親族や地域の方々とマイクロバスで裾花回りにて長野に下り式のはじまる前から頼まれていたので受付に立った。新郎は同世代だが新婦は二回り世代が異なるので親族は勿論ゲストもそのように差異があり面白いけれども言葉にできない疲れが後に残った。

しかし結婚式という面倒な手続きも当事者ならば仕方ないが近しい関係からもこうしてやや離れて眺めるといかにも瑞々しい幸せの約束の形は外側へ溢れ、ひとつの現代社会の特異な「「ハレとケ」は、様々な世代と立場に与えることはある。儒教も実らなかったこの国では家族という構築が切断喪失された成長期を経たので、孫のいる高齢者も自分のことしか考えない傾向にある。最近巷で使い回されている絆という言葉もどこか都合のよい意味を局面上に安易に乗せている浅薄さが日々増している。いずれにしろ家族(ネーション)を再検証しこれも修復する新しい倫理にて世代の繋がりを考え直す立場にこちらはあるなと、披露宴のワインを飲みながら考えた。

祝い酒を呑んでしまったのでオサメに送迎をしてもらう。酔っぱらったまま風呂で寝ないでくださいと注意されてわかりましたと応えた。

In My Shoes / SALU / CD / for haruna
エラスムスの迷宮 / C. L. Anderson / BOOK