直腸ガンに関するメモとして。
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遺伝子が損傷し、ポリープが癌化。進行するとリンパ系、肝臓等に転移の可能性がある。
かって直腸がんの手術は「ガンを治すこと」を重視するあまり「できる限り大きく切除する」考えが主流でいた。そのため人工肛門へ移行が多数。また、直腸の周りには排尿、性機能に重要な神経があるが、かってはこれらの神経もすべて切除されていた。そのため手術後、排尿困難や性機能不全が多くあった。 現在は手術技術の進歩、精密な骨盤内解剖の理解、ガンの転移ルートの解明により「できる限り必要最小限の切除」が主流。 できる限り、肛門と神経を残す手術を「機能温存手術」という。
発見時の進行(癌の深さ)度により、治療は大きく変わる。現在は転移の状態を見極めることが肝心。
発症メカニズム/イスラエルのワイツマン研究所などの研究グループは、大腸ガンが発症するメカニズムの一端を解明した。大腸の細胞にある遺伝子『APC』が突然変異して、細胞の増殖能力が異常に高まり、大腸ガンが発祥するという。大腸ガンの新たな治療法開発に役立ちそう。 研究グループは大腸ガン患者の約9割にAPC遺伝子の変異が生じていることに注目。この遺伝子が『ベーター・カテニン』と呼ぶタンパク質の合成を抑えていることを突き止めた。 ベーター・カテニンには細胞分裂を促す遺伝子の能力を高める働きがある。APC遺伝子に変異が生じると、ベーター・カテニンが増えて細胞分裂を促進させる遺伝子が刺激され、細胞の増殖が止まらなくなる。この結果、ガンが発症するという。 ベーター・カテニンの働きを抑える薬を開発すれば、大腸ガンを治療できる可能性がある。『カドヘリン』というタンパク質にはベーター・カテニンの働きを抑制する効果があり、研究グループは大腸ガン治療薬の有力候補の1つとみている。 このほか、大腸ガンの治療法としては、大腸ガン細胞に正常なAPC遺伝子を組み込んでベーター・カテニンが過剰に出来るのを抑える遺伝子治療などが考えられる」
高い再発率 /早期大腸ガンや大腸ポリープは、一度切除しても数年後に再発する確率が高いことを、北里大学東病院消化器内科(神奈川県相模原市)の五十嵐正広講師らが確かめた。 治療後の定期的な健診の必要性を示す結果で、日本消化器内視鏡学会・日本大腸肛門学会の合同シンポジュウムで発表する。 五十嵐講師らは、86年から10年間に同病院で大腸ポリープなどを治療した。患者計1465人を追跡調査。術後5年以内に55%にポリープが、4%にガンが新たに発生していた。
<1>最初の治療で多数のポリープや早期ガンを切除した患者
<2>65歳以上の高齢者ほど再発率が高いことも分かった。
大腸のポリープや腸の表面の粘膜に出来る早期ガンは、内視鏡で切除する方法が一般的。簡単で入院せずに済むメリットが大きい反面、肛門から内視鏡を挿入する検査自体への抵抗感から、治療後は定期検査をする患者が少ないのが問題という。
>>2003年9/10、厚生労働省は内視鏡検査などの前に使う腸管洗浄剤『ニフレック』を飲んだ患者の腸に穴が開くなどの副作用が出て1992年から6人が死亡したと発表した。ニフレックは塩化ナトリウムなどを配合した 海水 のような医薬品で、2時間以内に約2000cc飲み、排便することで腸内を洗浄する。腸に穴が開いたり、腸閉塞になるケースも出ている。
>>抗ガン剤 /
保険適用になっている抗ガン剤
「5FU」と「ロイコボリン」の併用
「UFT」と「ロイコボリン」の併用
「イリノテカン」
保険適用になっていない(2004年現在)抗ガン剤
「オキサリプラチン」
「カペシタビン」
セツキシマブ」
「ベバシツマブ」
「アバスチン」・・・・米国で2004年2月、ガン細胞への栄養供給を絶つ血管新生阻害薬として承認された。
民間療法 >>
○ニンニク
○トマト
「トマトジュースに含まれる色素がネズミの大腸ガンの発生を抑えることを、秋田大医療技術短大部や京都府立医大などのグループが確かめ、日本がん予防研究会で報告した。
ネズミの腸に発ガン剤を入れた後、4種類の植物色素を別々に毎日胃に送り込み、6週間後に腸の状態を調べた。トマトの赤い色素である[リコピン]と緑の葉に多くてトマトにも微量含まれる[ルティン]を与えた2つの群で、前ガン病変の発生が何も与えなかった群と比べて減少した。
また、大腸ガン発生率に関し以下の比較を行った。
(35週間後の比較データー)
<1>多量のリコピンと微量のルティンを含むトマトジュースを与えたグルプ・・・・21%
<2>リコピンだけを水に混ぜたグループ・・・33%
<3>ルティンだけを水に混ぜたグループ・・・38%
<4>水だけを与えたグループ・・・・・・54%