夏休みの自由研究をクラゲにするからと、次女が何冊もの図鑑を見ながら写し取り、説明や絵等描いたものが増えるほどにこちらの机にそれらを披露しに見せにくる。都度こちらもその興味に引き寄せられたが、本人が実物を見なければだめだと本来の目的を露にさせて、その最初の探索にと葛西臨界公園の水族館へ連れていかねばならなくなり、折角落ち着いた仕事ができる週を迎えたのだが、今日だけだぞと半日諦めて、午後から娘らと有楽町線に乗り込んだ。
サンシャインには何種類かのクラゲを見た記憶があったが、葛西にはミズクラゲ1種類しか観る事ができずがっかり。こちらは、お気に入りの巨大なカツオの遊泳する映画スクリーンのような水槽を眺めてココロが虚脱させるに任せた。様々な色彩や形態でゆるやかに、遊泳というよりもありのままの生存をあっけらかんとそこに広げている生物達を眺めることは、単にそれだけでこちら側には何らかの効果がある。ただ、観客が皆揃って、携帯をウインドウに並べて撮影し、シャッター音と共に次へ移動する行動が、哀しいかな目の前を何も眺めていない無感動な意識の証に見てしまうのだった。やはり夏休み効果で観客は多く、なかなか一か所に踏んばって眺めていられないのが残念。娘らは無料だから、これから独りで来させよう。