宮島達男のDeathclockは、参加型で、W-copyrightというのはどうでもいいけれど、作品のonline頒布の形として新しい。200販売完了すると、一つ50万だから、1億の収益となる。こうした計画を支える作家側の倫理よりも、プロジェクトを今後推進するユニットの変容と、購入したコンシューマー側に生まれる新しい認識による、個別な展開が楽しみだ。コンピューターによる通信環境では、様々なツールが生産され、多様なニーズに対応し、あるいはニーズを強引に生成しているわけだが、宮島の云う「オートクチュール」というアートプロダクトスタンスは、クリストフ・シャルルが危惧し、私も時々力が抜けるひょっこりひょうたん「島国」の、無防備な生に、内側から緊張を与える契機になるかもしれない。アーティストはこうした戦略が必要だから、若いアーティストは作品制作自体と同じテンションで、あるいは制作自体が、環境にダイレクトにアプローチする戦略構想を練るべきだ。それよりも売れてるのかしら。夏の終わりに、Online プロジェクト「?」(企業秘密)をIkedaと話した事があり、それと極めて似ていたので、記録に残しておくことにした。