千から六十を選んで本として整える仕事に手間取ったのは、主観を排除したいと願ったからだったが、いずれこうした作業は無理があると判り、入替えや差し替えを繰り替えすことにも厭きて、変哲の無さに落ち着かせると決めた途端に幾分楽になった。
続けて「あなたの人生には関係のないこと」というタイトルの自家写真集をこしらえる為に画像八千弱からほぼ二百を選んで現像しつつ何かが抜けていると感じる。一万を超えれば余程意気地を持ち上げないと取りつく島もない雲行きだったからもあるが、この八千というのは、実はフォーマットに逃げているので、実際は二万ほど棚にあげている。締切のあるこれも編纂の業務を終え、その整い仕舞えた勢いに乗ったつもりだったが、整えの現像するばかりでない作業が遅々と進まない。
二百を纏めるのは無理なので、百弱に更に選別し時間軸の進行に任せてふたつに分けることにしたが、そのような整えを繰り返すつもりかと、自らを詰る気分もある。というわけで、棚卸しをしなければ、先に進めないというわけだ。