マラソンランナーが3ヶ月先の大会に向けて調整し、準備を十分に整えて記録に挑戦するのは、毎朝の日課を繰り返すようにすれば、然程むつかしいことではないと、当事者でない側は、普段呑気に考えるでもなく思うが、いざ期限に向けて、何事かを準備を整える側になると、慌ててあれもこれもと抱き寄せて、空しい咀嚼を足掻いて、調整などとは程遠い日々を過ごすことになる。スポーツ選手の素晴らしい自己管理の自身への戒めのような努力をようやくリアルに、「なるほど、たいしたものだ」と感じながら、こちらの節操の無さに、お手上げ状態が続いている。
そんな中、修学旅行から帰ったばかりの長女が、ディズニーシーへ友人とでかけた遊び続きを申し訳ないと思ったかしれないが、土産を持って次女とふたりでオフィスに現れ、4月のデータ整理の打ち合わせに来ていたGarioを、晴海の温水プールへ泳ぎに行かせ、翌日は、ピアノレッスンに行く前の次女の携帯にメモリーを購入し、iPodのボイスレコーダーで街の録音をしつつ、業務の残りを半分片付けて倒れ、早朝はっと目覚め、新幹線に飛び乗り、小布施の実務会議に出席し、Jinに駅迄車で送ってもらい、そのまま日帰りでまた新幹線に乗り、数日前のデジャブのようなセンチメンタルをあらかじめ追い払っておこうと、ストレイテナーを聴きつづけてオフィスに戻る。長い一日のような数日の時間の感覚が妙な具合になって、今夜はよいだろうとビールを飲むと、カラダがソファにずぶずぶ沈む。このままバリ島で泳ぐ夢でも見よう。