まだ若い身空で途方に暮れることを楽しんでいる風な作り手たちに、まるで自身を振り返るような反復感を重ねこちらの耐えたようだった棘を取り除きたい親心もややあったけれども、それよりも世界を直に掴むように凝視する動物的な本能的な気概の強さ、あるいは柔軟さに促され気圧され、彼らとは幾分スタンスの異なった広がりを省みて、鉛筆を緩く持つのだった。
考案するような開発というようなものではないわけで、こちらは独りで辿り直すしかないと解りつつ、蓄えと確信の無いむしろ茫洋とした「お粗末」な感触を楽しめばよいとだけ決めた。