Art Star/凸版印刷は、PC端末,主にiPodで閲覧鑑賞できるアートコンテンツのシリーズだが、書籍や音楽といった切り詰まった情報コンテンツとちがって、一部の作家コンテンツを除いて、ドキュメントアーカーブであり、BGMなども、作家がチョイスした既存の音楽をカップリングしているにすぎないので、VJなどのBGVや、コンサートのBGVと似て、コンテンツのボリュームと値段がいまいちといった感があり、内容も驚くほどのものではない。iPodでArtを持ち歩こうというコンセプト自体、作家作品を使った、オルタナティブMVの試作と捉えたほうがよい。中でもiPodという出力デバイスを強く意識し、脱アーカイブコンテンツとして、プロダクトインターフェイスへ、いわば実験的に関わるタナカノリユキが、正しい選択をしているが、これも結局コラボレーションであって、どうもこうしたツールに馴染みの無い古い世代の取り組み方のように思えてならない。
おそらく今後の世代は、例えばiPodを最終出力デバイスとして、これまでのギャラリー、テレビ、映画館、広告などのメディアから舞台を簡単に位相させて、映像、音響を自由に操り、プランニング構築して遊ぶメソッドとして広く使われる筈で、そうしたマーケットを予想した廉価な創作ツール(アプリケーション)が、サードパーティーから開発されることだろう。だが、このデジタルコンテンツの成熟によって、アートは空間とマテリアルを失うわけにはいかないし、デジタルインフォメーションで人間が満ち足りる筈もない。手の中のコンテンツは、手の中であるからこそ、それなりに使われるべきだが、途方もない場面、情景というのは、手の中には無い。
VE_Bar.06のディティールのプランニングをはじめた。システムとコンテンツをVEとして自立させることに決定。関係者には以降詳細を追って連絡予定。
ちなみにタナカノリユキの作品に音楽を絡ませているtatsuyaoeも、音楽はよいが、Videoはしょうもない。両方もっとましにできるだろうに。
そういえば土曜日お会いしたArimura氏が、ShimanoやTeraiたちと映像をこねくりまわしていた頃、TEITOWAが、こういうことやりたいんですと話しかけてきた青年であったと聞いて、なるほどと思った。懐かしい。デジタルコンテンツならば、映像と音響を、色の違った絵の具程度の差異感で操る感覚がなければどちらかに偏る。
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などなど、メモとして。