夫を亡くした者同士が冷えた麦茶を飲みながら寂しさを交換する間、母親の実家の畑脇にある墓を掃除し花を生け線香に火をつけた。新盆で10日すぎから忙しいので戸隠には来れない為時間をみつけて母親とふたりで連れ立った。
母親の下の弟である叔父は昨年晩春に亡くなり一周忌までは張りつめた気持ちがあったがその後途端に力が抜けたとこぼす叔母に娘や孫たちは叔父を追うように年末に冷たくなった飼い犬のかわりにまた子犬を飼いなさいと勧めた。エスと名付けられた雑種の子犬は室内の小さな檻の中で盛んに吠える元気が過ぎて、この元気も逆に叔母には堪えるのではないかと言葉には出さなかったが心配がある。
育てた野菜を沢山頂き、一番下の弟叔父宅にも寄って、ここでもまた野菜を頂き、頂きすぎたのでオサメを呼んでお裾分けする。
同じ時のなかで / スーザン•ソンタグ (1933~2004)
書かれる手 / 堀江敏幸 (1964~) *再読
存在の彼方ヘ / エマニュエル・レヴィナス (1906~1995)*再読