季節が及ぼす感覚的なものだろう、ガラス棚に鎮座していたMamiya 7をとうとう取り出した。35mm換算で40mmのN 80mm F4Lしかないが、この1本で充分。過去の67ポジも眺めると、2000万画素のデジタルでもかなわないものがある。携帯性からいつかは使ってみたいと思っていたPentax 645が先月ディスコンとなり、携帯に難儀し地下鉄の階段で思い切りぶつけて凹ませたことのあるPentax 67の重さを今更歩行に加えるつもりはないけれども、どうせフィルムに頓着する意気地を出すならば、中型オルタナティブともいえるMamiya 7を使わない手はない。アトヅケで言い訳を考えた。
フィルムスキャンも、35mmでは、300dpiでA4出力する拡大取り込みの場合、約8倍スキャン(300×8=2400dpi)となるが、67ならば、約4倍ちょっと(1600dpi位か)で済む。
問題は、稼働させるつもりのカメラが5台(フィルムx2、デジタルx3)となって、まさか同時に背負って歩くことはできない。使用頻度を平均的に日常へ馴染ませる(あるいは気侭に任せる)態度のようなものを検討する必要がある。なんだか、一夫多妻の主となった気分といえば大袈裟か。あまりコンセプチャルに計画しないほうがよい。
カメラのキタムラで、35mm Velvia100、220 Provia、120 Presto 400、220 Pro400を購入。実に久しぶりだったので、フィルムってこんなに高価なものだったのかと、あらためて思い知った。贅沢品よのう。ヨドバシでまとめて購入するほうがよろしい。
季刊 考える人 2009秋号
COURRiER Japon 2009年 11月号
海を見たことがなかった少年 / モンドほか少年たちの物語 / ル・クレジオ
ル・クレジオ 地上の夢 / 現代詩手帖特集版
日本語で読むということ / 水村美苗
タタール人の砂漠 / ディーノ ブッツァーティDino Buzzati (1906~1972)
サバルタンは語ることができるか / Gayatri Chakravorty Spivak (1942~)
故国喪失についての省察 1.2 / إدوارد سعيد Edward Wadie Said (1935~2003)
江戸の下半身事情 / 永井義男