休日の午後は夕方までギター練習に励み、左指先の皮膚が硬貨して甘く痺れた疼きを懐かしく引きずったまま、新刊と勘違いしていた古井由吉「聖なるものを訪ねて」(2005、1/30発行)の、およそ36のエッセイから成る「旅の心」を夜半まで読み続けた。幾つかはかつて読んだことのあるものもあったが、当時よりも言葉の重心が自らに滑り込んで反復共鳴する力が失せていた。というのも、もともとこれらはこうしたblogのような気楽さがあり、時代のニュアンスと響き合う言葉が選ばれているので、時がズレてしまえばこれも仕方ない。ただ、読書の時の、縦書きに印刷された写植文字の美しさは、こちらの仕事の性格も影響するのだろう、最近瞳を潤す効果がある。
この「聖なるものを訪ねて」には、「旅の心」の他に「恋物語」「聖なるものを訪ねて」と纏められたエッセイが収録されている。
堀江(敏幸)も古井も岐阜かと、勝手な符号に頷く。堀江繋がりというと可笑しいが、パリに住む従姉妹の結婚式の写真が実家より送られ、彼女の名前がこれまた幸(sachi)と堀江をうまく受けている。名前そのものを返すようだが、幸に幸あれ。身内では初めての国際結婚となるね。


FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN、4人の食卓(チョン・ジヒョンのため再観)、9 Songs / Michael Winterbottom, Collors /Dennis Hopper(1998), Lightning in a Bottleなど。
Z Light Z-618(山田照明)注文。Rittor Musicより、楽譜注文。Pat Metheny, MICHAEL HEDGESのRagamuffin など。
Cabin Fever, The Machinist。3ヶ月で30キロ減らす仕事ができるというのは凄い。