Map Camera(中古は、フジヤカメラより安くてモノの程度がよかった)で、Mamiya 7を手にいれる。本体:¥67270, N80mmF4L :¥44100也。(税込み)現在の市場では掘り出しものと云える。150mmを使おうと迷ったが、中型レンズの焦点距離の問題(150mmでも35mm換算で70mm程度であり、レンジファインダーの為、望遠使用時でのピント合掌精度も影響する、開放(F4.5)の描写の甘さ、ファインダー視野が狭くなりフレーミング時にリアリティーが減少する等)を鑑みて、望遠(85〜150)はハッセルブラッドか、35mmMF(Nikon FM3A / これは中古で¥60000程度(mapcameraで¥56000)。85mmF1.2か、105mmF1.8の安い中古を探したがない。見つかった時点で購入することに決める)に任せることにして、広角系標準の N80mmF4Lを絞り込んで(F11がレンズ性能が発揮されるようだ)深度の深いカリッとした描写を前提に使うことに決めたのだった。(撮影最短1m) Mamiya7Ⅱは、中古市場では、まだ人気があるようで(?)安くない。こちらとしてはデザイン・機能的にも最初のものでOK。
これまで使ったPentax67に比べると、カメラ重量がまるで違うので嬉しい。レンズは標準でも長く、(Mamiya7はPentax67の約半分の重さ)プラウベル マキナの蛇腹、Mamiya 6のようなレンズ部分沈胴式でないが、肩にぶらさげて67フォーマットを気軽に撮影できる機動性はある。レンズシャッターが恐ろしく軽い。堪えれば手ぶれはかなりまで抑えられる。最初は性能テストを兼ねた手持ち撮影をしようと、ISO100のVelvia120を5本購入。これは出鱈目に遊んでみる。慣れてからISO50Velvia、AGFA。
機能的には、ビューファインダー(レンジファインダー)をフルスケールで使えるN 65mm F4Lがいいのかもしれない。またこれもいずれ。
21gramsを再度観てから、Andrei Tarkovsky “The Winding Quest” / Peter Green を読む。
ー「ポゴモーロフ(「イワン」原作者)は、この物語を若き中尉ガルツェフの視点から描き、イワンに英雄的な照明をあてているのであるが、一方タルコフスキーはその主役を通してほのめかされるヒロイズムに変更を加え、子供の視線を通して世界を見ているのである。(中略)
この作品に対してなされた批判の主要な要点のひとつは、人物の性格に発展がないことであった。これはとくに将校たちの人物像について認められる。彼等の相互関係は輪郭以上のことははっきり表現されていない。その相互の関係を示すひとつの場面は、ガルツェフ、マーシャ、ホーリンの控えめな三角関係である。しかしここですらタルコフスキーは不思議にも関係をはっきりさせない描き方をしている。(中略)ホーリンとガルツェフの考えられる戦いは未解決のまま投げ出され、その後の場面でマーシャは前線から配置変えにされてしまうのである。この場面から起こりえる緊張は解決されるのではなく、投げ捨てられているのである。」ー
タルコフスキーは、関係の解決が既にひとつの間違い(独我)として避けていたと考えられる。同じ仕草が、イニャリトゥ監督の采配にもみてとれる。1963年にこうした世界倫理は静かに示されていたわけだ。