LE PACTE DES LOUPS:ジェヴォーダンの獣(2001/Christophe Gans)は、フランス史上最大の謎として語り継がれている事件の映画化。最近観た中では、映画らしい映画。黒沢明の「七人の侍」をパクったぞって感じの監督だが、昨日のどこかのバカ野郎と比べると、あらゆるシーンが映画人特有の知性に満ちている。些かオーバーなアクションや演出にも根拠があってそれほど厭味はない。流石フランス。ロケーションやキャメラなど、娯楽といっても基本のレヴェルが違う。観客の目が肥えているので、バカはできないのだろう。事件のあった1764年〜1767年というと、1752:平賀源内、オランダ人に蘭語と技術を学ぶ。1764年:5月22日、日光山の修復が成り、東照宮が正遷宮。1775:スウェーデン植物学者ツェンベリー、蘭館医として来日。といったところか。
SFXもこうした金の使い方をしてほしいものだ。
ジェヴォーダンの獣 (2001) LE PACTE DES LOUPS (原題) / BROTHERHOOD OF THE WOLF(英題) 』:トリコロール/赤の愛」のサミュエル・ル・ビアン,ロゼッタ (1999) ROSETTA のエミリエ・デュケンヌ、ジェレミー・レニエ, クリムゾン・リバー (2000) THE CRIMSON RIVERS / LES RIVIERES POURPRESのヴァンサン・カッセル、 マレーナ (2000) MALENAのモニカ・ベルッチ、テレビシリーズクロウのマーク・ダカスコス。
2のDVDがでたので、では最初からとstarshiptroopers(1997)を観ていた後だったから、印象が良かったのかもしれない。 starshiptroopers2は、勿論ここ7年の制作のテクノロジーの変化を知るために明日にでも観る予定。Sonyのweb siteは手抜きなので、作品自体には期待していないけれども。
starshiptroopers2はレンタル中であったので、Dawn Of The Dead、Blood Workと選んで夕食の後鑑賞。選んで正解。Dawn Of The Deadには、こうしたモノにありがちな嘘くささを排除する手立てがよく考えられていて、脚本、キャメラ共に感心する。成り行きで生き残るキャスティングもよい。テーマの正当性を媚びながら押しつけるのではなくて、人間の反射のリアリティーを、シュミレーションとして構想しているので、観る側も余計なコトを思わなくて済む。カラフルなショッピングモールが実に心憎いロケーションとなっている。これが監督デビューらしいZack Snyder(1966~)の才能はちょっと凄い。次回作(どうやら300というギリシア戦記スペクタル(2006リリース?))が楽しみ。もう一度字幕無しで観よう。Blood Workは、途中ギミックが見えてしまうが、これも丁寧なキャメラがよかった。脚本にはちと無理があるか。イーストウッドではなく、もっと無名な俳優ではだめかしらね。凄み過ぎの役者だから、不安感がないのがマイナス。