給食の後、次女が発作で倒れて嘔吐し、意識を喪失している。救急車で搬送するので、どの病院がよいのですか。嘔吐していますが、処置について何かあれば指示してくださいと、SCITで授業中携帯が鳴り、深刻で懸命な担任の先生の声が響いて立ち尽くす。脈拍、呼吸を確認し、横に寝かせて気道の確保をお願いします。と本を読むように答えていた。長女のインフルエンザの女神湖への迎えの記憶が生々しいので、度重なる不幸は、自らが呪われているのだなと思う。学校に説明し、学生諸君にことわって、そのまま東京医科大学病院へ向かう。救命救急センターには運ばれていない。尋ねて2階の小児科外来の処置室に行くと点滴処置を受ける次女の靴下がカーテンから少し見える。教頭先生に付き添って頂いており、救急車の方から住所等聞かれる。小児科の担当の医師は不在だったが、別の医師にこれまでの通院カルテとこちらとの話で、今回のことを判断してもらう。発作が数年全くなかったこと。薬の服用による成長の低下を考えて、服用を勝手にやめたことによって、発作が起こったとしか考えられないと言われ、服用の中止を楽観的に決めた私の責任だと声も出ない。
しばらくして、おはようと医師が次女に声をかけると、意識がもどったらしい。長い時間、脳波検査を静かな防音室で行い、点滴を終えて、合流した妻と三人でタクシーで帰宅。夕食は私がチーズハンバーグをつくる。嘔吐で汚れた髪を妻に洗ってもらった次女は、元気に美味しいといってぺろりと全部食べたので、ひどく嬉しかった。次女が眠りに就き、暫く仕事をしてから、呪いの原因を浮かばせるが、思い当たる節がありすぎて、これとひとつに決められない。