ー40年前の今日暗殺されたJ.F.ケネディー元アメリカ合衆国大統領はー
とはじまる朝日新聞の天声人語の上段に、「バグダット石油省・ホテル同時攻撃」 ー荷車からロケット弾ーという見出しと、ロバが引く荷車の積まれたロケット弾を調べる最新の武装米兵の写真が掲載されていた。
30年前思い描き足りなかった未来世界は、テクノロジーの進化と同時に存在する「終わらない世界のディティール」だ。情報は圧縮されて小型になり、ツールとなってカラダにフィットしながら新しい欲望を支えるけれど、横を見ると鉈が鈍く光って木株の上に30年の間、置かれたままあるということだ。我々は非常に狭い視野に慣れてしまっている。そんなことを考えながら、鉛筆をナイフで削ると、指先が鉛筆の芯の先と妙な感覚で結ばれて、ナイフの刃がこちらの瞳のようにも思われた。
ケネディー語録の現在での引用が、楽観的で美しすぎるとしながらも、彼の言葉の力をこの日に選んだ天声人語最後の一文を引用
ー彼は「軍隊の力でなく構想の力で」とも語った。いま直面する危機に必要とされるのも、まさに「構想の力」ではないか。ー