1.1/50 L_M

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 娘が一昨日も昨日もカレーだったというので、こしらえようと思っていたカレーライスをやめて、肉野菜炒めにした。夜行バスで早朝から終日滑って疲れた娘を寝床にやってから、どうしようか数日悩みつづけていた作業を行い、行ったからこそ判ることがある。
 ひとつのささやかな現れが押し広げる思いがけない想像力の地平というものがあり、目の前に顕われる前には全く想定できなかったことが、殊の外面白い。目玉に事象が映り込まないと現象のもたらす効能機能には人間の意識は到底及ばないというわけだ。でも併し、悪癖懐疑を持ち出して、詩から論理の小径へと歩みを変えた湯槽の辿りの中、明晰チタン風のサイコロを幾つかぽろぽろ折角の広大な地平を乱すかに投げるものだから。

song with guitar accompaniment by haruna >>