飛び乗った新幹線の三列の席が空いていて座れたのは、ラッキーだった。おそらく明日あたりから酷い混雑になるのだろう。東京駅構内はしかし旅支度の人間がどっと押し寄せていたので、娘らを急がせて小走りに発車5分前の車両に飛び込んでいた。上田までの街並には雪などなかったが、長野市に入ると白く覆われた景色が広がり、プラットフォームで長女が呼吸を咽せたほどの大気の冷たさが、こちらには心地よい。
予め送り届けていた荷を解き、環境を整える。プリンターとランケーブル、ハブなどを近くで買い揃えて、アプリケーションをインストールし終えると既に夜。それまで娘らは炬燵でこちらに持ち込んだ年賀状の宛名書き。皆で夕食を摂る。父親から焼酎をいただく。
家族が風呂を仕舞って、寝息を立て始めた頃、ようやく環境設営終了。それからこちらの年賀状を出力して宛名書きをする。
冷え込んだ環境で、子供らが風邪などにやられないように気を配らねばいけない。
湯槽で「魅せられて」/蓮実重彦を捲る。