明るさにおけるコストパフォーマンスから触手が伸びては萎える、NOKTON 1.1/50は、どこかEF1.2/50と似ている。このどこか似ている所以で所持使用に至らない。レンズの柔らかさが気にはなる。M9フルサイズならばよいともいえるが、光のボリュームへのアプローチが一層際立つ、R-D1xGでの画角1.53倍となる望遠標準の50mm(76.5mm換算レンズトリミング)としては、こちらの日々も解放を遊ぶ距離を殊更「よきこと」として抱き寄せているわけではないから、ファインダー体感をフルスペックで感じられるBiogon T*2.8/28mm ZMを再び視野に入れていた。けれども、これも、42mmとなり、勿論それなりの表出は期待できるが一眼でのULTRON 2.0/40と似た表出探索感触を予感。すべて反復体感の連鎖に取込める金銭的余裕はないので、再び戻り、標準望遠を絞り気味で使うことを前提に、C Sonnar T* 1.5/50 ZMへ辿り着く。Planar T* 2/50 ZMのほうがよりその前提に近いうえ手に入り易いけど。けどってのがくせ者なり。レンズの重さという一見どうでもいいようなことが、RFを使う場合、かなり照応(シャッター)に即応した身体性となる。NOKTON 1.1/50の約半分の重さということは個人的には大きい。PlanarよりもSonnarのほうが若干ピント幅もあるようだ。
いずれ、Biogon T*2.8/28mm ZMという流れかな。
でもまあ、レンズなんて、多少どうこうあっても、気分で選んで使うのが本来はよろしい。
RFでのVoigtländerの繊細につき合ったせいで、5Dの不透明な水中のような光の処理の大雑把さが、なんとなく祖母のような懐かしさがある。
c-1.5-50zm.jpg


marumi DHGスーパーレンズプロテクト 46mm
Carl Zeiss C Sonnar T* 1.5/50 ZM / Map Camera / ¥ 76,000(税別)
vm.jpg
D700でカールツァイス/フォクトレンダーレンズを試す