撮影の仕事分178から44を選別し、他撮影分411から167を現像するまでに、オフィスに戻ってから6時間半かかった。現像データ9GB、オリジナルデータバックアップ13.64BGだから仕方ない。5日の函館出張から細切れに2+2+2+3と、計9時間では睡眠不足だが眠れない。青森で酒を煽って惰眠を貪る予定が崩れ、The King of Lies / Jhon Hart (1965~) / 東野さやか 翻訳 / を朝迄読み続けていた。翻訳者の歓びが伝わる。端末に触れずにいたので、しばし窓をみやってものを考える時間はあった。
函館、青森、三沢ー十和田と、列車で辿ったが、北海道の寒さは格別。収穫は多々あり、失望もあった。盛岡か花巻で一泊加えて歩こうかとも考えたが、先のスケジュールを考慮して小原庄助の真似はやめ。
仕事では85mmを主にすべき内容だったが、今回の歩みでは、意識的にT*1.4 / 50mmとVoigtländer Ultron F2 40mm SL II Aspherical Ai-sに移行し、ほぼ5ヶ月強いてきた85mmの重さから自らを解放し、このふたつの相対によって、Ultronの難しさ、特徴を再度認識し、同時にT*1.4 / 50mmの性能をあらためて味わうことができた。Ultronをもう少し多用すべきだったかもしれないが、不安感に負けたというところか。いずれもマ二ュアルフォーカスなので、視力の低下が不安なり。年齢とともに絞り気味になりそうな予感。まあ、それはそれでいい。
青森市の物産館で、ダイビングして無事帰国した長女と、試験の間近の次女にお土産を宅急便で送り、青森市街を歩き回りながら迷っていた弘前へ、怠惰の虫が鳴いたせいで行かなかったことを、今更に悔やむ。タクシーの運転手に青森市の旨い菓子はないかと尋ねると、弘前は城下町だからあるけどここは駄目ねと教えてくれたにもかかわらず。でもまあ、あまりにこの季節は寒いので、季節を選んで、残りの人生は北へ。青森駅で白神山地のポスターを口を開けて眺めていた。
美術館の収穫は、小島一郎 (1924~1964)、Mariele Neudecker (1965~)のジオラマのみ。奈良美智のインスタレーションをはじめ、企画展のインスタレーションがどこかの温泉にある秘宝館のようで吐きそうになる。企画側の恣意が表に現れすぎているからだ。少し物知りであっても素人は余計な手を出さぬほうがいい。
東京駅に降りるとあまりの気温差に春だなと。
函館撮影を見直して、38ピックアップ及び現像し、ページ追加。
深夜のチャットにて、残り1冊と教えてもらい、美術館では重いので購入を見送っていた小島一郎写真集をアマクリ。函館画像の見直しと、コントラストの強い画像現像を朝迄行ったのは、ウエブで小島一郎を再び辿ったせいかもしれない。
仕事が山積みなので今年はなるべく早く申告書類をつくることにする。
(6:38 am 10,Feb,2010)