記録する道具の逆転

並べ替え(ソート)整理する「ライブラリー」化という意識は、航路と羅針盤から植民地というテリトリーの拡大によって、300年ほど情報を拡大成熟させ、博物学は動物学・植物学・鉱物学・地質学などに細分化され独自の方法論を展開するようになった。
ピラミッドなどの、都市国家建設にも、「記録」という似た思想が働いている。人間の構想力が、生産するという剰余にイコールされ、物事を生み出す事は加算上書きするイメージがあった。
稚拙な積み重ねが時間と平行して消化されているかの速度は、まだよかったが、唐突な事故性を孕む道具が溢れる事によって、意識は遅延して、弁証的な観念を産むことになる。
銃もカメラも、そうした意味で、理念(イメージ)を先行しない。むしろ非人間的な事故性を先鋭に持つ。