捜査という姿勢の

捜査
捜して調べること。特に、捜査機関が犯人を発見•確保し、証拠を収集すること。また、その活動。「殺人事件を―する」「容疑者が―線上に浮かぶ」「科学―」「強制―」
investigation/invèstəɡéiʃən/
名 詞
1U•C(…の)研究, 調査;捜査;探査;(詳細で入念な)取り調べ, 吟味⦅into, of …⦆
conduct an investigation into|…を調査する
on [upon] investigation|調べてみて
under investigation|調査中で. ⇒EXAMINATION[類語]
2 調書, 調査報告, 研究論文.

捜査、調査という姿勢は、土壌から文明を調査したDavid Montgomeryの姿勢から後押しされたけれども、捜査に欠落しているのは、捜査対象は証拠・証人の関係性、因果であり、その対象の時空における意味や文脈が証されると同時に、モノとしての価値はその意味に凍結し、調査対象という知覚注視の湖面から湖底に沈むということがある。
描写がモノを巡る時、そのコトゴトが思念の外側の新鮮な位置をとりつづける場合、コールドケースとなる意味の切断、文脈の崩壊の残滓がモノに宿ったまま、調査対象でありつづけるには、証されても尚彼方が透けてみえなければならない。
元来、つくられたものとは、恣意の結実でありヒトの吐露であり暴露でもあり他者への共感を促す衒いの塊のような性格を持つので、調査対象とは呼ばず、鑑賞するものとされる。例えば土壌への介入によって農耕定住から人口増加へ結ばれた大いなる破壊のベクトルを過去の遺跡の中に辿るような眺めで、この恣意の文脈を総括的に眺める時、鑑賞といった悠長な捉えではない、調査対象として、捜査されるべきプログレス(変容)の傾向を批判することはできる。

現実を虚構として再現する手法の中に、この「捜査」性というものを見いだすと、その徹底の理由が、知覚対象でありつづける理由として頷けるものがある。通常のわれわれの知覚判断のほとんどは無自覚的なトレースであり、内実の無い雛形の同義反復だから、知覚を先鋭化する意味ではこうした徹底がひとつの手法として有用ということだ。インスタレーションはそういう意味での先鋭化だが、その実務的なモデルは廃棄に限りなく近い(ビジネス化しない)のでその成熟は祈るしかないという馬鹿げたオチとなる。

いすれにしろ「鑑賞」というよくわからない概念で吸収したつもりになる幼児性を切断するには、捜査姿勢を投入するのが手っ取り早い。