空間

ありふれていてそこに在るはずの空間は、何かを「置く」ことによって、はじめて見える空間になる(アリストテレス)。立体制作はそういった意味で直に空間を扱う仕草である。つくりあげたものを置くのではなくて、何をどのように置くかを創作するのだ。
 ただひとつのモノをぽんと置くと、空間は中心をもって閉じるから、幾つかのものを置くこととなった。これもそれぞれが都合の良い関係をつくりすぎると、ひとつのイメージにまとまってしまう。統合された空間を切り裂いて開くようにな空間を仕組みたい。そうして、ふたたび平面の制作をはじめよう。開かれた白い画布へ。フォンタナってやはりいつも浮かぶ。