刃を研ぐように行為を篩にかけ、単純清潔にときりつめていくと、飾り気のない、特性のない端正なものがあらわれるけれど、そうする過程において背筋を貫いている意気地、依怙地さのようなものが、ちょっとした隙間に、とろっとのぞく。これが、おそらく艶と呼ばれる。
 立場とか態度とかを正面から広げると、その裏側の、対する総てに恨めしい物腰が匂って、姿勢の問題ではなくなり、ただの呪いとなる。立場や態度が、こちらやむこうを通り抜けどこか知らないところへ行ってしまう徹底した無根拠さを持って、表現を試みること。そして、更に、艶なども排除したい。そんなものいらない。まだ33だぜ。おい。
 説明されることのできない表象をみいだすこと。同時に幾つかの行為が眺められる時、ひとつの眼差しにおいては、共存できない構造を示すこと。見つめる事が、みつめながら視線を別の軸へと振る(誘惑する)運動となるような表象であること。
 最初に果てがある。この律を絶えず言語化すること