Kingdom of Heaven(2005) / Ridley Scott(1937~)には驚く。このところ制作された時代戦記ものの中では、突出している。あずみ2を情けない気持ちで眺めた後だったので、一層くっりと映画クオリティーの差異を明確にすることができたようだ。CGによる合成だろうが、この監督の学習能力(グラディエーター)、リアリティーに対する描写力、世界観を支える用意周到な仕組み仕立ては凄い。と再認識させてくれた。というのも、一時作品が失速したように感じた時期があったからで、この作品は、蘇ったタフな底力を丁寧に見せて貰った。丁度作品の設定時代と似た、この国の源平の戦いの時空を、この監督が撮影したらどうなるのかと、しばし想いに耽った。それにしてもロケーションの奥行きと光の陰影、キャスティングは勿論、脚本や台詞、撮影、編集など尽く泣かせる。
意識的に奥行きの作り込み(ロケーションに依存せずに)が必要と、再エスキス。真上からのポジションを追記。