ポケットに突っ込んだF828は結局取り出さなかった。新宿から戻る帰り道に酒を買って帰宅。ようやく落ち着いてサイト更新などしつつ、燗をした咽せる日本酒をマグカップにいれて飲み干して、Ikedaの制作したVE_DOGSのサウンドトラックを久しぶりに聴きながら思考の整理をはじめた。DOGSイヴェント時に、音場形成の為にもっと出力をと叫んだことなど憶い出す。DOGSは偏りを嫌って様々なタイプの人間表象を前提に構想制作したので、音響により浮かぶ画像はあるが、やはり、次のVE_BAR(仮)は、もっと切り詰めた人間性を扱うことになる。音響も切り詰めた人間性を巡る空間であっていいだろう。シンクロなどしない音響と、DV(映像)と静止画像の三つでもいいかもしれぬ。あらゆる局面において、余計を拭い去って単純に見えるようにすること。