あれこれ選びながら、Beretta 96 Brigadier,あるいは、98FSに決める。(View image)Takenouchiは、Ikedaに持たせるのかと尋ねたが、人選はこれから。彼の言うには、これを持つ人間は痩せていないとだめらしい。こう書くと、まるで犯罪を犯している気分になるが、あくまで撮影の重要なモチーフの一つとしての決定。現代的で、且つ、この国に住う我々にとっては非現実な身を守る道具として一つ目に選んだ。実際は、勿論実銃ではなく、できるだけオリジナルに近い、ウエスタン・アームズ ベレッタM92FSを使用することになるだろう。
仕事が非常に対パーソナルなものになるコトは、2002冬のname_beyondの時点である程度の確信はあったが、本格的に他者をその存在の重さを引き受けて、一期一会の表情へと昇華させることが、こうした手法となるとは、夏のはじめには考えが及ばなかった。
パーソナルな重さを、唐突で平均的な関わりへと寄り添った状態に全面的に注ぐあれこれの計画は、なるほど最近の自重気味な過度な映像の享受欲求の隠されていた動機と落ち着いた。選ばれた諸君ココロして待ってておくれ。water deskに足りなかったコトがようやく明快なかたちとなった。そして、これはやはりフィルムでないとだめだろう。