先週末より、10月12日より3ヶ月間に渡って展開する memories- images as function – のための、オリジナル音響楽曲制作編集に取りかかり、これまでのサンプリングデータの選別加工と、7つの(計40分)楽曲の基本的な構造編集を終える。(若干のノイズ排除、断片の整理調整作業が残っている)
5日間没頭したが、この没頭というのは曲者で、後半になって浅薄で青いアイディアを伴った欲望がめらめらと沸き上がり、これを抑制する為に、何も考えないように細かく眠った。短い睡眠の数だけ、異なった人生を生きた夢の残滓があり、それぞれまるで違った人格の得心が都度在った。これまで聞いたことのないような言葉を吐いていた。
3ヶ月もの間、限定空間ではあり、別室空間では別のものが展開するが、ミュージアムの会場の係の方には、40分のループ反復で生まれるかもしれない悪夢を堪えてもらうしかない。展示室で目を凝らし耳を澄まし長い時間立ち止まる観客がいるとは思えないが、40分のランダムループというものも、期間に対して短い気がするので、最低1時間。10曲程揃える必要があると思われた。加える3曲は、ほぼ無音に近い、音響緩衝の役目を負わせようと、新たな採録取材に出向く必要がある。弱音と風に弱いレコーダーとマイクは、雑踏騒音には効果があったが、静まりのサンプリングには適していない。
空間と映像と音響を限定的同時性において絶対性のあるリミックスを行う計画ではなく、独立したプ各プログラムを重ねるので、時間的なシンクロバランスを気遣うことはないが、表象形態の差異において、音量と光量、空間と配置といったことへの配慮が必要であり、これは、セッティングの醍醐味として当日に放り投げることもできるけれども、構想の過程で想像力を逞しく想定しようと、鉛筆を握ることにした。
窓を開け、気づくと気温もいくらか下がり、季節の変わる気配が感じられる。