NICCO
アキオカマサコ / myspace
老人ふたりを誘って高速で豊科まで走る。安曇野スイス村にて地場野菜を両親が購入。柏矢を真直ぐ西に進み日吉神社の脇に流れる、豊かな水田を支える豊富な水量の水路を撮影。とりあえず地図があったほうがいいからと、穂高神社を回って穂高駅観光協会窓口にてマップをもらい、駅脇のギャラリーショップを調査。なかなかよい版画が販売されているが、空間設定が微妙。よいものもガラクタに感じられる。ショップディスプレイを然し気取ったところで、日々の売り上げが、観光客相手の土産である以上、仕方のないところもわかる。けれども、そこを更に一歩と考えるべき。
駅前ロータリーに設置されている小川大系 (1897-1980) 「登頂」(1971)は、荻原守衛・碌山 (1879=1910)への傾倒が顕著だが、なかなか場所とのマッチングがよい。しかし彫刻の足下を守るようにささやかに広げた園芸調はいらない。豊科駅まで南下し、手入れの行き届いた庭園のある、妙な時代感、建築様式の豊科近代美術館を観る。多目的スペースからピアノ演奏が聴こえる。空間は面白いが蛍光灯照明が最悪。
堀金の臼井吉見文学館横の堀金道の駅にて再び母親が野菜を見たいと所望。昼飯を摂ろうとしたが混雑しておりやめる。北上して432を西へ左折。26を北上し、安曇野アートヒルズの長寿庵にて天丼ランチ。父親は天婦羅せいろ。ミュージアムというより完全なショップである施設内を歩きウイスキー用ガラスグラスを探すが、欲しい形が見当たらず。極薄グラスは少々好奇心が動いたが購入までいたらず。ガラスとアルプスの麓安曇野の結び方の、イメージ的な結合の理由は薄々理解できるが、ガラス工房があるとしても、必然の文脈がいまいち足りない。並んでいるものに舶来品もあった。
来年の朝ドラの影響で安曇野もかなり観光客が増えるだろうなどと話しつつ安曇野アートラインを北上、松川のちひろ美術館を通り過ぎ安全運転で大町山岳美術館。峠を越えて長野白馬オリンピック道路を走り小川の道の駅で、ここのざる蕎麦が妙に旨いので停車して休憩して頂く。こちらの口元を眺める目つきが妙な父親に蕎麦を一口すすめると、ここまで来てようやく、アートヒルズの蕎麦は旨くなかったと父親がぼやく。両親は白玉ぜんざい。
Scratch My Back (2010) / Peter Gabriel (1950~) / CD
Carriers (2009) / Àlex Pastor (1981~),David Pastor (1978~) / DVD ***/5
Kandidaten (2008) / Kasper Barfoed (1972~) / Danmark / DVD ***/5
Cassandra’s Dream (2007) / Woody Allen (1935~)
Carriersは、監督が若いせいだろう、解釈が合理的で、予想を裏切って悪くなかったが、締めくくりが尻切れとんぼか。Cormac McCarthyへのオマージュともとれなくはない。
コペンハーゲンが舞台の、Kandidaten も、ゴリ押しの展開が抑制され、進行と反射の筋に、監督の意志を感じることができる。キャスティングが良いからか。編集が少々気にはなった。